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「思いやり」と「丁寧さ」が大事!コールセンターでの高齢者への接し方のコツとは!?

目次

日本の高齢者事情とは

日本の65歳以上の高齢者人口は、3,459万人となり、総人口に占める高齢者の割合が27.3%となっています。しかも、総人口が減少する中で、高齢化率が上昇しています。65歳以上の『一人暮らし』の高齢者の増加は男女ともに顕著で、昭和55(1980)年には男性約19万人、女性約69万人でしたが、平成27(2015)年には男性約192万人、女性約400万人と、男性に至っては約10倍も増加しています。
参考:平成29年版高齢社会白書

その高齢者の経済的な暮らしぶりを聞いてみると、「家計にゆとりがあり、まったく心配なく暮らしている」と感じている人の割合が全体で64.6%であり、年齢階級別にみると、「80歳以上」は71.5%と高い割合となっています。

高齢者の「生活の楽しみ」は「テレビを見たり、ラジオを聞いたりすること」が約80%で、その他「仲間との集まりや交流」「新聞、雑誌を読むこと」となっています。

また、インターネットの使用頻度が60代では約70%が、70代では約50%、80代では約20%の人が利用していました。その際に利用するネットショッピングでは、世帯構成別にみると、「医薬品・健康食品」では高齢者世帯が6.9%と、世帯主が65歳未満の世帯3.8%に比べて、ネットショッピングで購入する金額に占める割合が高いことが分かりました。
参考:平成26年度 高齢者の日常生活に関する意識調査

高齢者が社会に対して感じていること

アメリカのあるコンサルタント会社が、2012年に先進 7カ国の60歳以上の3,000人を超える人々を対象に調査を実施ました。

そこで明白になったことは、高齢の消費者は小売企業やメーカー、マーケティング担当者に対して、自分たちに十分な配慮がされていないと感じていることでした。

例えば、調査参加者のうち60~70代の52%、70~80代の58%、80歳以上の66%が、眼鏡やコンタクトレンズを使っても説明書きがはっきりと読めないと指摘していました。

また、大半の店が店員不足である上に、高齢者への対応について社員教育がなされていないことに不満を持っていました。 一部の高齢者に関しては、「高齢者扱いをされること」を好まないことも判明しました。

コールセンターでの高齢者の接し方のコツ

ここまで日本の高齢者事情と、高齢者が現代社会に感じている事についてご紹介してきました。

実は、コールセンターでは高齢者からのお問い合わせも多く、扱う商品によっては、問い合わせのほとんどが高齢者という所もあります。

それ故に、高齢者が電話で問い合わせたものの、オペレーターと意思疎通ができないケースも多発しています。どういった接し方をすればうまく会話が出来るのでしょうか。よくあるケースとその対応方についてご紹介します。

よくある高齢者の会話の特徴

・オペレーターにうまく説明できない。
・話したいことを忘れてしまう。
・オペレーターの説明の理解が出来ない。
・話が脱線する、同じことを繰り返す。

など、うまく意思疎通ができないと困ってしまう事も多々あると思います。
では、その場合どのように対応をすればいいのでしょうか。

高齢者への接し方と意思疎通が困難な時の対応法

■要件は手短に、結論から話す。
オペレーターの過剰な敬語や、丁寧すぎる言い回しが話を分かりにくくしている可能性があります。最初に結論を伝え、手短に要件を伝えるようにしましょう。

■ゆっくり、はっきりと話す。
高齢者の聴力が低下してしまい、聞き取れない可能性があります。
その際には、
・大声ではなく、少し大きめの声でゆっくり、ハッキリと話す。
・パ行・タ行・カ行・サ行を明確にハッキリと発声する。
・言葉の始まりに、しっかりと力を入れて長めに話す(母音部分は、過度に大きい声にならないように) という点に気を付けてみましょう。

■専門用語は使わない。
オペレーターが専門用語や外来語を使用している可能性があります。
適宜、優しい言葉に置き換えるようにしましょう。「言葉の言い換え集」など作成する価値は十分にあります。

■メモを取ってもらう。
言ったそばから忘れてしまうようなら、メモを取ってもらうようにします。その際、聞きながらメモを取ることは難しいことでもあるので、ゆっくり話すようにします。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
高齢者に対応する際は「思いやり」や「丁寧さ」を念頭に、高齢者を尊重した接し方が基本です。問い合わせの最中の雑談や適度な世間話も時には、必要かもしれません。

とはいえ、増え続ける高齢者の問い合わせには、個人の対応やスキルだけでは限界があるので、コールセンター側の高齢者対応の研修やマニュアルの作成が喫緊の課題になってきます。高齢社会への積極的な取組みは、高齢者のみならず、多くの人が快適に暮らせる社会への試金石なのです。

コールセンターでの高齢者とのコミュニケーションが苦手と感じている方は、まずは今回ご紹介した対応法を実践してみてはいかがでしょうか。

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